【獣医師監修】子犬におすすめのおもちゃとは?選び方や注意点も解説

公開日:2024.02.02 更新日:2024.02.08

子犬にとっておもちゃはただ遊ぶためのものではなく、心と体を健康に維持するために必要なアイテムです。しかし、犬のおもちゃは種類が多く、何を選べばよいか分からない方もいるでしょう。 この記事では、おもちゃの役割や種類、選び方について詳しく解説します。子犬におもちゃを与える際の注意点も紹介しているので、適切なおもちゃの選び方や与え方を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

CONTENTS

記事の目次

子犬にとって重要な役割を持つ「おもちゃ」

フリスビーをくわえて走る子犬

おもちゃは、子犬に与えることでさまざまな効果が期待できます。おもちゃの主な役割は、子犬と飼い主の信頼関係を構築したり、しつけに活用できたりすることです。

おもちゃを遊びの道具として利用するだけでなく、役割をしっかり把握した上で子犬との関係構築に役立てましょう。ここでは、子犬にとってのおもちゃの役割を解説します。

飼い主との信頼関係構築に役立つ

おもちゃは、子犬と飼い主の心のきずなを深め、信頼関係を築く役割があります。犬は遊ぶのが好きな動物です。子犬の頃からおもちゃで一緒に遊ぶことで愛犬は飼い主の声に反応し、次に何をするのか動作にも注目するため、しつけにも効果的といえるでしょう

ただし、飼い主の手をおもちゃにして遊ぶと、人の手や足をかんだり本気がみを誘発したりするきっかけになるため注意が必要です。子犬と遊ぶ際は、人間がおもちゃとして認識されないように注意しましょう。

愛犬が楽しく過ごせる

おもちゃは、愛犬の狩猟本能を刺激し、楽しい時間を過ごしてもらうのに役立つアイテムです。犬は狩猟本能の名残があり、ものをかんだり振り回したりする動作を好みます。

一人遊びや飼い主との遊びなど、楽しく遊ぶことで狩猟本能が満たされてストレスの発散につながるでしょう。

一人遊びができる安全なおもちゃを用意しておけば、飼い主が忙しくて構ってあげられない時や留守番の際にも楽しく待っていられます。また、雨で散歩に行けない日でも、おもちゃで遊ぶことで運動不足を解消できるでしょう。

しつけに活用できる

おもちゃは、飼い主が子犬にしつけをする際に役立ちます。例えば、「待て」「おすわり」「ちょうだい」など飼い主の指示に従った時に、ご褒美におもちゃを与えるのもひとつの方法です。

子犬は、おもちゃを活用した遊びを通して、人間と一緒に生活する上で大切なルールを学べます。

子犬へのご褒美として、おやつやドッグフードを与えることも可能です。しかし、与え過ぎると1日に必要な摂取カロリーを超えて肥満の原因につながるため、適宜おもちゃを活用しましょう。

子犬のおもちゃの種類

ロープのおもちゃと子犬

子犬用おもちゃには、さまざまな種類があります。子犬の性格や好みによっては、興味を示すものとそうでないものがあるため、おもちゃの種類とその特徴を把握してから子犬にぴったりなものを選びましょう。

ここでは、子犬向けのおもちゃの種類とその特徴について詳しく紹介します。

投げて遊ぶおもちゃ

投げて遊ぶおもちゃの例は、ボールやフリスビーなどです。投げて遊べるおもちゃを活用することで子犬は獲物を追う、捕まえるといった狩猟本能が刺激され、満足感のある遊びを楽しめます。

投げて遊ぶおもちゃは、庭や部屋、ドッグランなど広いスペースがある場所で使用するのがおすすめです。運動量の多い活発な犬でも、走り回ることで運動不足を解消できます。

引っ張って遊ぶおもちゃ

引っ張って遊ぶおもちゃの例は、ロープやリング型のおもちゃです。引っ張って遊ぶおもちゃは「追う」「捕まえる」以外にも「かむ」「振り回す」といった犬の狩猟本能を引き出してくれます。

ただし、おもちゃを強く引っ張り過ぎると、子犬の歯を痛めたり興奮状態が続くことで飼い主に対する闘争心が強まる可能性があるため注意が必要です。

また、飼い主が激しくおもちゃを振ったり、おもちゃをくわえている犬ごと宙づりにすると子犬の首を痛めてしまうことがあります。遊ぶ時は適度な力加減で遊びましょう。

音が鳴るおもちゃ

音が鳴るおもちゃの例は、ぬいぐるみやゴム製のボールなどです。子犬は「かむ」「触る」などの動作に反応し、音が鳴るものに興味を示すため、おもちゃへの好奇心を高められます。

犬は人間よりも広範囲の周波数の音を聞き取る優れた聴覚を持っており、高音を聞き取るのが得意です。音が鳴るおもちゃは子犬が口にくわえて遊ぶので、使用後は水洗いをして清潔にしてから保管しましょう。

おやつを入れられる知育おもちゃ

子犬が遊べるおもちゃの中には、おやつを入れられるものもあります。愛犬が大好きなおやつをおもちゃに隠すことで、中のおやつを取り出す方法を考えるため知育におすすめです。おやつを入れたおもちゃは、子犬を長時間夢中にさせるでしょう。

知育のおもちゃは子犬の脳を活性化し、集中力を高めます。また、知的な活動が増えると愛犬の気分転換になるため、ストレス発散にも有効です。子犬に知育のおもちゃを与える場合は、成長に合わせて適した難易度のものを選びましょう。

デンタルケアができるおもちゃ

子犬のおもちゃには、歯磨き効果が期待できるものもあります。動物の骨・角、天然木などが原材料のおもちゃは、繰り返しかむことで、捕らえた獲物を食べる類似体験もできるでしょう。

歯の生え変わり時期であれば、むずがゆさも軽減できます。おもちゃが硬過ぎると子犬の歯を痛め、柔らか過ぎるとかみづらいため、適度な硬さのものを選ぶことが大切です。

食後におもちゃを与えることでデンタルケアもできますが、かむだけで十分なケアはできないため、併せて歯磨きも習慣化しましょう。

子犬用おもちゃの選び方

カラフルな犬用おもちゃと子犬

愛犬に適したおもちゃを選ぶためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。ポイントを押さえておくことで、愛犬が安全に遊べるおもちゃを選べます。

ここでは、子犬用のおもちゃを選ぶ際のポイントを解説するので、参考にしながら愛犬に合ったおもちゃを選んでみてください。

強度・耐久性のあるおもちゃを選ぶ

子犬のおもちゃ選びでは、適度な強度と耐久性を確認することがポイントです。子犬とはいえ本気でかむと、強度や耐久性がないおもちゃは簡単に壊れてしまいます。おもちゃの破片で口の中を切って出血したり、誤飲したりする恐れがあるため注意が必要です 。

ただし、硬過ぎるおもちゃは子犬の歯が耐え切れず折れてしまう可能性があります。子犬のおもちゃを選ぶ際は値段やデザインだけでなく、強くかんでも壊れにくく、万が一飲み込んでも安全な素材のものにしましょう。

子犬のサイズに合ったおもちゃを選ぶ

犬のおもちゃには対象サイズが決められているため、愛犬の体格を参考に選ぶことが大切です。おもちゃの対象サイズと異なるものを与えると、子犬の健康を害する恐れがあります。例えば、大型犬に小型犬用のおもちゃを与えると誤飲の危険性が高まります。

逆に、小型犬に大きいサイズのおもちゃを与えると、関節や骨に負担がかかる恐れがあるでしょう。体への負荷が大きくなるほど、骨折やヘルニアのリスクが高まるので注意が必要です。

愛犬の好みに合うおもちゃを選ぶ

子犬のおもちゃを購入する際は、愛犬が興味を持ちそうなものを選びます。愛犬におもちゃを与えても興味を持たなければ遊ぶことはもちろん、しつけにも役立ちません。愛犬をじっくりと観察し、好みや性格を見極めて、最適なものを選びましょう。

成長度合いに応じたおもちゃを選ぶ

子犬のおもちゃは、月齢や成長度合いに合わせて選ぶ必要があります。具体的には、子犬のかむ力や体の大きさに配慮しておもちゃを選びましょう。

成長するにつれて興味の対象は変わるため、愛犬の成長に合わせて関心を引くおもちゃを選ぶことも大切なポイントです。

また、歯の生え変わりの時期は、むずがゆさを軽減するために丁度よい硬さのかめるおもちゃを選ぶことをおすすめします。

子犬におもちゃを与える際の注意点

くまのぬいぐるみをかむ子犬

子犬におもちゃを与える際は、いくつかの注意点があります。安全に配慮されたおもちゃでも、遊び方や破損の状態によって子犬がケガをするリスクが高まるため、飼い主の見守りが必要です。

また、子犬が遊んでいる時におもちゃを取り上げると、問題行動につながるケースもあります。子犬が楽しく安全に遊べるように、ここからは注意点を確認しましょう。

目を離さず見守る

子犬がおもちゃで遊んでいる時は、目を離さないように気を付けましょう。安全性に配慮したおもちゃでも、子犬が力を入れてかんだり長く使用したりすることで壊れる場合があります。

破損したおもちゃの破片や部品を誤飲すると、体調不良やケガの原因になりかねません。万が一誤飲やケガをしても、愛犬から目を離さずに見ていればすぐに対処できます。

飽きない工夫をする

子犬がおもちゃに飽きない工夫をすることも大切です。例えば、種類が異なるおもちゃを複数個用意して日替わりで遊ばせれば、特定のおもちゃに飽きる前に他のおもちゃへ関心を移せます。

また、いつでも遊べる状態にするとおもちゃに飽きてしまうため、遊んだ後は子犬の視界に入らない場所に片付けましょう。面倒でも毎回片付けることで、誤飲やケガなどの事故を防止できます。

遊んでいる途中で取り上げない

子犬がおもちゃに夢中になって遊んでいる場合は、途中で取り上げないようにします。愛犬がくわえているおもちゃを無理に取り上げると、飼い主に対して反抗的になり、逃げる・隠れる・うなる・かむなどの行動につながる恐れがあるので注意が必要です。

おもちゃで遊ぶのを切り上げる際は「ちょうだい」などの合図を出し、愛犬がおもちゃを手放すように促しましょう。

定期的におもちゃのメンテナンスをする

子犬のおもちゃは、定期的に洗ってメンテナンスをしましょう。おもちゃにゴミや愛犬の唾液が付いた状態のまま放置すると不衛生のため、定期的に洗濯や手洗い、天日干しをして清潔な状態を保つことが大切です。

その際におもちゃが破損してないか、愛犬の成長に合ったサイズや強度であるかなど、状態を確認することで誤飲やケガを防止できます。

まとめ

テニスボール風のおもちゃに近寄る子犬

子犬のおもちゃにはさまざまな種類があります。子犬におもちゃを与える際は強度や耐久性、愛犬の体格や好み、成長度合いに合わせて選ぶことが大切です。ただし、子犬だけで遊ばせると誤飲やケガをする場合があるため、飼い主は目を離さないようにしましょう。

マルカンでは、音が鳴るおもちゃや知育おもちゃ、デンタルケア向けのおもちゃなどを取り扱っています。他にも、おすすめの犬用品を多数取りそろえておりますので、ぜひ一度公式サイト「犬のおもちゃ」をご覧ください。

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