ハムスターの特徴は?種類別に性格や体の特徴を分かりやすく解説
公開日:2023.10.05 更新日:2024.02.15
ハムスターといっても、その種類はさまざまです。定番のゴールデンハムスターにキンクマハムスター、小柄なジャンガリアンハムスターなど、どのハムスターを飼おうか迷う人も多いのではないでしょうか。 ハムスターは種類によって特徴が異なります。ハムスターを長生きさせるには、種類に合わせた飼い方や接し方が必要です。この記事では、ハムスターの飼育を考えている方向けに、ハムスターの体・顔・性格の特徴や、種類別の飼い方について分かりやすくご紹介します。
CONTENTS
記事の目次
ハムスターの特徴は?性格や体の特徴を紹介
ハムスターはネズミ科のキヌゲネズミ亜科に属する生き物です。ハムスターには以下のような特徴があります。
・手足やしっぽが短い
・顔に「頬袋」があり、食べ物をしまう
・臆病な性格で、縄張り意識が強い
・夜行性で、雑食だが草食寄りの餌を好む
ここでは、ハムスターを飼う人が知っておきたい体・顔・性格・生活の特徴を簡単に紹介します。
ハムスターの特徴
ハムスターの体長や鳴き声といった主な特徴を、以下の表にまとめました。
分類 | げっ歯目ネズミ科 |
分布 | ヨーロッパ、中東、アジアなど |
体長 | 小型:6センチメートル~12センチメートル 大型:15センチメートル~20センチメートル |
寿命 | 約2年~3年 |
性質 | ・夜になると活動的になる ・視力は弱く聴力と嗅覚が優れている ・多頭飼いより単独飼育に向いている |
鳴き声 | ・怒っているとき:ジー ・驚いたとき:キュキュッ ・苦しいとき:キューキュー ・喜んでいるとき:キュキュキュ |
食性 | 穀食を中心とした草食性に近い雑食性 |
繁殖 | ・繁殖力が強く、種類によっては生後1か月~1か月半で繁殖できるが、実際の繁殖は生後2か月~3か月以降が望ましい ・個体差があるが、ジャンガリアンハムスターは4匹~5匹程度、ゴールデンハムスターは6匹~7匹程度を1度に出産する |
ハムスターの寿命は、2年~3年程度です。しかし、愛情をたっぷり注ぎながら正しい飼い方をすると、長生きするともいわれています。
また、ハムスターは夜行性です。実際に迎え入れる際には、日中は眠っていることが多く、夜になると活発に行動する点も確認しておきましょう。
ハムスターの飼い方について詳しく知りたい方は、「ハムスターの飼い方|初心者に向けてハムスターの飼育方法について解説!」をご覧ください。
ハムスターの体の特徴
ハムスターはネズミの仲間だけあって、体が小さいのが特徴です。大型のハムスターの体長は、ゴールデンハムスターでも17センチメートル~18センチメートルほどしかありません。
ドワーフハムスター(ジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターなど)の場合、体長はゴールデンハムスターよりも一回り小さくなります。
また、ハムスターは手足やしっぽが短く、種類によってはしっぽが体に隠れて見えません。その愛らしい姿から、日本でも人気のペットです。
ハムスターの顔の特徴
ハムスターの耳の後ろには、首に沿って肩まで広がる「頬袋」があります。頬袋はハムスターが餌や食べ物をしまっておく器官です。巣作りの際に頬袋で巣材を運ぶこともあります。食べ物を頬袋に溜め込むと、顔の形が大きく変わるため、食事の際に観察してみましょう。
まれにハムスターの頬袋がひっくり返り、「頬袋脱」を起こす場合があります。頬袋脱になると、頬袋に炎症が起きてしまうため、頬袋に異常がないかこまめに確認することをおすすめします。
ハムスターの性格の特徴
ペットとして人気が高いハムスターですが、警戒心が強い個体が多く、とても臆病な生き物です。ただし、飼育環境に慣れると、飼い主の手から餌を食べてくれる場合があります。
また、ハムスターは縄張り意識が強い生き物です。他のハムスターと一緒に飼うと、激しいケンカが起こる可能性が高いため、複数飼育する場合には、1匹につきひとつのケージを用意しましょう。
ハムスターの生活の特徴
夜行性のハムスターは、昼間にハウスで寝ている姿や、ケージの隅でじっとしている姿が見られます。
ハムスターの飼育に適した室温は20度~25度です。ハムスターは気温の変化に弱いため、室温を一定に保ちましょう。
また、ハムスターは草食寄りの雑食です。ハムスターの餌やりは1日1回を基本として、総合栄養食のペレットを中心に与えましょう。野菜や果物も食べますが、水分が多いものは下痢の原因になるため注意が必要です。
ハムスターの種類別の特徴を詳しく解説
ハムスターの種類は、実は25種ほど存在します。そのうち、ペットとして飼育されているのは9種類です。
・ゴールデンハムスター
・キンクマハムスター
・ジャンガリアンハムスター
・ロボロフスキーハムスター
・キャンベルハムスター
・アルメニアンハムスター
・クロハラハムスター
・カンガルーハムスター
・サファイアブルーハムスター
ゴールデンハムスター
ハムスターというと、ゴールデンハムスターを思い浮かべる方が多いかもしれません。ゴールデンハムスターは、ポピュラーな種類のひとつです。
ゴールデンハムスターの成体は、体長が17センチメートル~18センチメートルほど、体重が100グラム~130グラムとやや大きめのサイズまで成長します。性格が穏やかな個体が多く、初心者でも飼育しやすいのが特徴です。
ただし、縄張り意識が非常に強いため、多頭飼育はあまり向いていません。ゴールデンハムスターについて詳しく知りたい方は、「ゴールデンハムスターの特徴と飼い方!飼育グッズの選び方まで徹底解説」をご覧ください。
キンクマハムスター
ゴールデンハムスターを改良し、毛色を作り変えたハムスターを「カラーハムスター」と呼びます。キンクマハムスターは、代表的なカラーハムスターのひとつです。
ゴールデンハムスターの穏やかな性格はそのままに、黒っぽい耳やアプリコットカラーの毛並みが人気を集めています。飼育方法もゴールデンハムスターと大きくは変わりませんが、ゴールデンハムスターよりも一回りほど体が大きいため、個体のサイズに見合ったケージを用意しましょう。キンクマハムスターも縄張り意識が強く、他のハムスターとケンカしてしまうため、単独飼育がおすすめです。
ジャンガリアンハムスター
ジャンガリアンハムスターは、ハムスターの中でも小型の種類です。小型のハムスターを総称した「ドワーフ(小人)ハムスター」の代表的な品種でもあります。
警戒心が強い個体が多い他のドワーフハムスターと違って、ジャンガリアンハムスターは賢く人懐っこいため、初めて飼うハムスターにおすすめです。また、ジャンガリアンハムスターはトイレのしつけができます。社交性が高い個体が多いため、個体によっては多頭飼育も可能です。
ジャンガリアンハムスターについて詳しく知りたい方は、「ジャンガリアンハムスターの寿命は?特徴や飼い方のポイントも解説」を参考にしてみてください。
ロボロフスキーハムスター
ロボロフスキーハムスターはドワーフハムスターの一種です。ハムスターの品種の中でも小さく、ちょこまかと動く姿が人気を集めています。個体にもよりますが、ロボロフスキーハムスター成体の体長は7センチメートル~10センチメートル、体重は15グラム~30グラムほどです。
ロボロフスキーハムスターは臆病な個体が多く、飼い主になつきにくいことがあります。ゴールデンハムスターと違って縄張り意識が低いため、多頭飼育できる個体もいます。
キャンベルハムスター
キャンベルハムスターも小型サイズのハムスターです。成体の体長は7センチメートル~13センチメートルほどで、ロボロフスキーハムスターよりも少し大きく育ちます。
一方、キャンベルハムスターは気が強く、活発に動き回る個体が多いのが特徴です。慣れないうちは飼い主を噛むこともあります。
キャンベルハムスターは、毛並みのカラーが豊富です。ジャンガリアンハムスターのようなブラウンの他、イエロー、ブルー、アルビノなどのバリエーションがあります。
アルメニアンハムスター
アルメニアンハムスターは、中国やモンゴルが原産地の「モンゴルキヌゲネズミ(チャイニーズハムスター)」の一種です。他のハムスターよりもしっぽが大きく、体長はおおよそ10センチメートル~12センチメートルほどです。
背中の毛が灰色なため、別名は「ハイイロハムスター」です。元々、アルメニアンハムスターは実験動物として飼育されてきたため、あまりペットショップでは見かけません。性格が臆病で神経質なため、ゆっくりと信頼関係を築く必要があります。
クロハラハムスター
クロハラハムスターは、ハムスターの中でも体が大きい品種です。個体差はありますが、クロハラハムスターの成体の体長は20センチメートル~34センチメートルほど、体重は250グラム~600グラムほどまで成長します。
そのため、通常のハムスター用のケージでは飼育できません。飼育する場合は、ウサギやモルモット用のケージを購入しましょう。
クロハラハムスターの性格には野性的な一面があります。根気強く餌やりをして、じっくり慣らしましょう。
カンガルーハムスター
カンガルーハムスターはしっぽがとても長い品種です。しっぽの長さが体全体の半分ほどを占めています。また、「カンガルー」という名前のとおり、ぴょんぴょん跳ねる姿が特徴的です。
野生のカンガルーハムスターは砂漠地帯に住んでおり、水をほとんど飲みません。そのため、水やりの必要があまりないハムスターです。一方、ペットショップでの入手は難しく、飼育例もあまりありません。動物園などで見かける機会が多いハムスターです。
サファイアブルーハムスター
サファイアブルーハムスターは、ジャンガリアンハムスターの改良品種です。名前に「サファイアブルー」がついているとおり、青みがかったグレーの毛並みが美しいハムスターです。
ジャンガリアンハムスターと同様に人懐っこい性格をしていますが、臆病で繊細な側面も持っています。手乗りさせたい場合は、ゆっくりと時間を掛けて仲良くなりましょう。飼い方はジャンガリアンハムスターとよく似ているため、初心者でも飼いやすい品種です。
ハムスターの特徴や性格を知ってうまく触れ合うことが大切
ハムスターは臆病な性格の個体が多く、とてもデリケートな生き物です。大切なペットを長生きさせたい方は、ハムスターの特徴や性格に合わせた接し方を心掛けましょう。
ハムスターを飼育するときの注意点は3つあります。
・臆病な子が多いためゆっくり触れ合っていく
・ハムスターによって特徴や性格が異なる
・急に触るのは避ける
臆病な子が多いためゆっくり触れ合っていく
ハムスターは警戒心が強い生き物です。餌やりなどの機会を通じて、ゆっくりと時間を掛けて触れ合いましょう。仲良くなると、手の上に乗ってくれる個体や、手から餌を食べてくれる個体もいます。
特に体が小さなドワーフハムスターは、臆病な個体がほとんどです。過剰なスキンシップを避け、ストレスを与えないようにしましょう。
ハムスターによって特徴や性格が異なる
ハムスターは個体によって、性格やなつきやすさ、飼いやすさが異なります。ハムスターも人間と同じ個性を持った生き物です。
例えば、人懐っこい個体が多いジャンガリアンハムスターにも、気難しい個体やコミュニケーションが苦手な個体がいます。日頃からハムスターの様子をよく観察し、個体に適した接し方をしていきましょう。
急に触るのは避ける
ハムスターを急に触るのは避けましょう。ハムスターは、実はあまり目が見えません。そのため、いきなり触ると驚き、ストレスを感じてしまいます。
ハムスターは目が見えにくい代わりに、発達した嗅覚や聴覚を使って危険を察知する生き物です。ハムスターと触れ合うときは、まず手の匂いを嗅がせたり、軽く声掛けしたりしましょう。
まとめ
飼育可能なハムスターには、ゴールデンハムスター、キンクマハムスター、ジャンガリアンハムスター、ロボロフスキーハムスター、キャンベルハムスターなど、さまざまな種類がいます。ハムスターの特徴や性格に合わせて飼い方を変えましょう。
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