ハムスターに適した温度・湿度は?温度調整の仕方やNG対策も解説

公開日:2023.09.27 更新日:2024.02.15

ハムスターがぐったりしている、震えている、食欲がないなど普段と違う場合、暑さや寒さが原因かもしれません。適切な温度で飼育していないと、熱中症になったり疑似冬眠に入ったりするリスクがあります。命に関わるケースもあるため、注意が必要です。 本記事では、ハムスター飼育における適した温度や湿度、また温度管理が不適切な場合の具体的なリスクについて解説します。季節ごとの温度管理のコツや、逆効果にもなるNG対策も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

CONTENTS

記事の目次

ハムスターに最適な温度と湿度

夏の小物とゴールデンハムスター

ハムスターの飼育に適した温度・湿度は、以下のとおりです。室内が暑すぎたり寒すぎたりしないように、温湿度計をケージ内に置いて毎日チェックしましょう。

・適温:20度~25度
・湿度:40%~60%

ハムスターの種類によっても、寒さや暑さに対する耐性は異なるといわれていますが、個体差もあるため、日頃からハムスターの様子をしっかりと観察しましょう。

温度や湿度が高すぎる・低すぎるとどうなる?

床の上で眠っているハムスター

ハムスターは、急激な温度・湿度の変化に影響を受けやすい動物です。温度や湿度が高すぎたり低すぎたりすると、ハムスターにどのような影響があるのでしょうか。ここでは、シーン別にそれぞれのリスクを解説します。

【暑い日】熱中症・脱水症になりやすい

温度が高くても、ハムスターは「汗腺」がなく汗をかけません。そのため体内に熱がこもり、夏バテや熱中症、脱水症になる可能性があります。27度以上では、「元気がない」「食欲不振」といった症状が見られるかもしれません。

30度以上の環境では、呼吸が苦しくなったり、意識を失ったりすることもあるので注意しましょう。「いつもよりハァハァと息が荒い」「ぐったりしている」などの場合、夏バテや脱水症状の疑いがあります。

【寒い日】風邪・疑似冬眠になりやすい

寒い日が続く冬は、ハムスターの風邪や疑似冬眠に注意しなければなりません。10度以下の環境では、体温を下げてエネルギーを節約しようとするのがハムスターの特性です。

しかし飼育下では冬眠の準備ができていないため、仮死状態になりそのまま死んでしまうケースもあります。「ハムスターがじっとして動かない」「体が少し冷たい」と感じるなら、室内の温度設定を上げたり、ハムスターの体温が戻るように温めたりしましょう。

【高湿度】細菌やダニが発生しやすい

湿度が高すぎると、細菌やダニが発生しやすくなります。湿度が70%以上の環境では、ケージ内にカビが発生したり、臭いが強くなったりするでしょう。ハムスターがストレスを感じたり、皮膚病になったりしないように注意が必要です。

「ムシムシして湿気が多い」と感じる日は、換気や除湿をしましょう。また掃除する際に、ケージの底や床材にカビが生えていないかもチェックしてみてください。

【低湿度】乾燥しすぎる

乾燥しやすい地域や冬場の飼育では、低湿度に注意が必要です。湿度が低すぎて乾燥している場合、人間と同じようにハムスターも風邪をひきやすくなったり、肌荒れを起こしやすくなったりします。

湿度が40%以下の環境下では、ハムスターの皮膚や目がカサカサになることもあるでしょう。

ハムスター飼育は季節に合わせて温度を調整しよう!

床材がたっぷり敷き詰められたケージの中のハウスから顔を出すハムスター

ハムスターを飼う際には、季節ごとに適切な温度管理が必要です。ここでは、シーズンごとのハムスターの暑さ・寒さ対策をまとめました。高湿度・低湿度への対策もチェックして、ハムスターが快適に過ごせる環境を整えましょう。

【夏】暑さへの対策

ハムスターにとっての適温は、20度~25度です。しかし日本の夏は、多くの地域で30度以上になる日もあるでしょう。ケージ内も高温になりやすいので、暑さ対策が必要です。以下に、主な暑さ対策をまとめました。

・エアコンを使用して室温を25度以下に保つ
・ハムスターのクール用品を設置する
・水入れを清潔に保ち、常に新鮮な水を与える
・野菜や果物など水分の多い食べ物を与える
・ケージのそばに保冷剤や凍らせたペットボトルを置く

【冬】寒さへの対策

寒い地域や冬の季節では、室内が10度以下にならないように心がけます。またケージ内でも、ハムスターが温かく過ごせるように工夫しましょう。主な寒さ対策は、以下のとおりです。

・ヒーターや暖房器具を使い室温を20度以上に保つ
・ハムスター用の保温グッズを使う
・巣箱に床材を入れる
・床材を多めに入れる
・高カロリーの食べ物を与える(例:ナッツや種類など脂肪分の多いフード)

ハムスターの様子をよく観察し、震えや動きの鈍さなどがあれば凍えているかもしれません。そのようなときは、寒さ対策をさらに強化してみてください。

【春・秋】昼夜の気温差への対策

春・秋は比較的過ごしやすい時期ですが、日中と夜間で気温差が生じます。激しい温度変化により、ハムスターが体調を崩さないように気を付けましょう。春・秋には、以下のような対策が必要です。

・温湿度計をケージ内に置き、毎日温度と湿度をチェックする
・エアコンなどを活用して日中は涼しく、夜間は暖かくする
・ハムスター用のクール用品・保温グッズを使用する
・冷える夜には床材を多めに入れたりパネルヒーターを設置したりする

高湿度への対策

梅雨の時期や、霜が降りる朝には、高湿度への対策をしましょう。特に湿度70%を超える日には、以下の方法で湿度を調整してみてください。

・窓を開けて換気する
・除湿器やエアコンを稼働させて除湿する
・食べ残した餌はすぐに片付ける

・給水器から水がこぼれていたらすぐに拭く
・除湿剤をケージ外に置く

ハウスには湿気がこもりやすいため、定期的に掃除をしましょう。また、湿気がたまりやすいトイレの砂や床材をこまめに取り換えることも、湿気対策として有効です。

低湿度への対策

ハムスターの適湿度は40%~60%です。湿度が高い日本では、高湿度対策ほど敏感になる必要はありませんが、乾燥する季節には40%以下になる日もあります。以下の方法を参考にして、適切な湿度を保ちましょう。

・加湿器を設置する
・室内にぬれタオルをかける

室内が乾燥しているとホコリが空気中に舞いやすいため、こまめにケージ内を掃除して、ホコリやゴミをためないようにしましょう。ハムスターの皮膚がカサカサしたり目が赤くなったりしていないかなど、毎日の健康チェックも大切です。

注意!暑さ・寒さのNG対策とは

ハウスから顔を出しているハムスター

ハムスター飼育において、温度管理をする際の注意点もあります。間違った対策をしてしまうと、ハムスターにとって不快な環境になる可能性があるため、注意が必要です。ここでは、暑さ・寒さの4つのNG対策を紹介するとともに、正しい対策を解説します。

NG対策1:扇風機・エアコンをケージに向ける

暑さのNG対策として、扇風機やエアコンをケージに向けることが挙げられます。直接冷風を受けると、ハムスターの体温を急激に下げてしまうかもしれません。また冷風を不快に感じて、ストレスになるケースもあるでしょう。

エアコンの風は乾燥しているため、ハムスターの皮膚や目にも悪影響を与えます。扇風機やエアコンはケージに直接当たらないようにしましょう。

NG対策2:毛布でケージを囲う

温めたいからといって、毛布でケージの全面を囲うのはおすすめできません。暑いと感じた際に、ハムスターの逃げ場がなくなってしまうためです。また空気の流れが悪くなり、ハムスターの排せつ物から出たアンモニア臭もケージ内にこもりやすくなります。

毛布で囲う場合は、ケージの1/3ほどを目安にしましょう。毛布でケージを囲わずに、ハムスター用の暖房器具を使用するのもおすすめです。

NG対策3:グッズだけで対策する

ハムスター用の保温・冷感グッズだけで対策するのは、不十分なケースもあります。暑さ・寒さ対策グッズは、あくまでも補助的な存在です。室内の温度を調整するために、エアコンや除湿器の稼働も検討しましょう。

グッズだけで対策すると、ケージの一部分だけ暑くなったり寒くなったりします。室内やケージ全体、空気中まで快適な温度を保つのは難しいと覚えておきましょう。

NG対策4:ヒーターをケージ全面に敷く

ヒーターや冷感プレートをケージ全面に敷くのは、やけど(または低温やけど)のリスクがあります。そのため、涼しい部分と温かい部分を行き来できるように、設置方法を工夫しましょう。

ハムスター用のヒーターには、いくつか種類があります。ケージの下に敷くだけのタイプや、空気を温める保温電球タイプなど、使用方法をよく読み、安全面に考慮して取り入れてみてください。

ハムスターの温度・湿度管理をマルカンがサポート!

毛布の上を歩くハムスター

ハムスターにとって快適な環境を整えるために、おすすめの用品を紹介します。ここでは、温度・湿度管理に役立つ、マルカンの「クール用品」や「あたたか用品」をピックアップしました。

マルカンは、ハムスターを含むペット用品の総合メーカーです。暑さ・寒さ対策グッズ選びに迷った際には、チェックしてみてください。

夏の暑さ対策に最適な「クール用品」

夏の暑さ対策には、触れると冷たい「ひんやりクールハム鍋」がぴったりです。体がすっぽり収まる大きさで、狭いところが好きなハムスターにとって憩いの場になるでしょう。

夏の暑さを和らげる「ひんやりセラミックプレート」もおすすめです。セラミックプレートは水が蒸発するときに発生する熱を奪って冷たくなります。他にもハムスターが顔をのぞかせる「ひんやりセラミックハウス」、「接触冷感ポケハムベッド」など、涼しくてキュートなアイテムが豊富です。

参考:『クール用品』

冬の寒さ対策には「あたたか用品」

冬の寒さ対策には、マルカンの「あたたか用品」がおすすめです。「ほっとハム暖ポケハムベッド」は布団タイプと寝袋タイプがあります。見た目もかわいらしく、遠赤綿使用で温かさをキープできるアイテムで、中はポカポカです。

ふわふわ素材のあたたか用品として、「ふわふわパステルコットン」や「ふわふわふとんスノーホワイト」もご用意しました。どちらもハムスターにとって、心地よい空間をつくるのに役立つでしょう。

参考:『あったか用品』

湿気対策には吸水性に優れた「天然珪藻土のトイレ砂」

湿気対策には吸水性に優れたトイレ砂がおすすめです。マルカンの「固まらない砂(さ)」は天然珪藻土100%のトイレ砂で、吸水性と消臭性に優れています。ホコリが少ない焼成粒を使用しており、容器にこびりつかないのも特徴のひとつです。

ハムスターのトイレ内は、湿気がたまりやすく不衛生になりやすいため、毎日の掃除が欠かせません。「固まらない砂」を活用して、日々のお手入れの負担を減らしましょう。

参考:『固まらない砂』

まとめ

ケージのふちに手をかけて外を見つめるハムスター

ハムスターの飼育では、温度・湿度の管理が健康面に大きく影響を与えます。それぞれの季節で適切な対策をし、ハムスターが快適に暮らせる環境を整えましょう。苦しそうにしていないか、普段と違う様子はないかなど、毎日の健康チェックも大切です。

暑さ・寒さ対策に役立つハムスター用品は、マルカンにお任せください。毎日のお世話に使える便利グッズも豊富に取りそろえております。公式サイトの「ハムスター・リスの製品一覧」をぜひチェックしてみてください。

また、PAGEでは、ハムスターの飼育初心者の方、既にハムスターを飼っている方に向けて「ハムスターの飼い方」についての情報を発信しております。気になる方はぜひチェックしてみましょう。

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